費用相場2026.07.24
断熱リフォームと聞くと、壁を剥がして中に断熱材を詰め直す大工事を思い浮かべる方が多いのですが、実際に効果が出やすいのは窓のほうです。足元が冷える、エアコンの効きが悪い、結露がひどい。こうした症状の原因は住まいの断熱性能にありますが、部位によって費用も効果もまったく違います。窓・床下・天井・壁の部位別の費用相場、費用対効果の高い順番、断熱材の種類と工法、補助金・減税の考え方、結露と換気の注意点。この順で見ていきます。

断熱リフォームの費用は、どの部位を、どこまでの範囲で施工するかで決まります。代表的な工事の目安を挙げます。金額は一般的な目安で、正確なところは現地調査と相見積もりで確認してください。
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 内窓(二重窓)の設置 | 1か所あたり約5万円〜15万円程度 |
| ガラス交換(複層ガラスへ) | 1か所あたり約3万円〜10万円程度 |
| サッシ交換(カバー工法) | 1か所あたり約10万円〜30万円程度 |
| 玄関ドアの断熱交換 | 約20万円〜60万円程度 |
| 天井・小屋裏の断熱材の敷き込み | 1㎡あたり約2,000円〜5,000円程度(約20万円〜50万円程度) |
| 床下の断熱材の充填 | 1㎡あたり約3,000円〜7,000円程度(約20万円〜60万円程度) |
| 壁の断熱(内側から施工・1室) | 約15万円〜40万円程度 |
| 外張り断熱(外壁の張り替えと同時) | 約150万円〜400万円程度 |
| 家全体の断熱改修(窓+天井+床) | 約100万円〜300万円程度 |
費用が動く主な要因は次のとおりです。

予算に限りがあるなら、どこから手を付けるかで満足度が変わります。一般的には次の順番で考えると、費用対効果と工事の負担のバランスが取りやすくなります。
| 優先度 | 部位 | 考え方 |
|---|---|---|
| 1 | 窓・玄関ドア(開口部) | 住宅の熱の出入りは開口部の割合が大きく、内窓なら1か所1時間程度の工事で済みます |
| 2 | 天井・小屋裏 | 夏の日射熱の侵入を抑えやすく、点検口から施工できれば内装を壊さずに済みます |
| 3 | 床下 | 足元の冷えに直結します。床下に入れる高さがあれば床をはがさずに施工できます |
| 4 | 壁 | 効果はありますが、内装や外壁の解体・復旧が伴うため費用と工期が大きくなります |
壁の断熱は、外壁の張り替えや内装の全面リフォームをするタイミングに合わせると、解体と復旧の費用が重ならずに済みます。「単独で行うか、他の工事と同時に行うか」で総額が変わる。これが断熱リフォームの計画で一番大きなポイントです。
家全体の改修が難しいなら、寝室やリビング、洗面所など過ごす時間が長い部屋や温度差が危険な場所に絞る方法もあります。冬の浴室・脱衣所の寒さは、ヒートショックのリスクを下げるという意味でも優先度が高い場所です。ただし部分的な断熱は家の中に温度差が残るので、順番は施工会社と相談して決めてください。

断熱材には大きく「繊維系」と「発泡プラスチック系」があり、価格・性能・施工方法がそれぞれ違います。代表的な種類を比べます。
| 種類 | 特徴 | 価格の傾向 |
|---|---|---|
| グラスウール | 最も広く使われる繊維系。コストを抑えやすいが、湿気対策と隙間のない施工が重要 | 安い |
| ロックウール | 繊維系で耐熱性が高い。吸音性も期待できる | やや安い |
| セルロースファイバー | 吹き込み施工で隙間に入りやすく、調湿性・吸音性が期待できる | やや高い |
| 現場発泡ウレタン | 吹き付けで隙間を埋めやすく気密が取りやすい。厚みの管理が品質を左右する | 高い |
| フェノールフォーム・押出法ポリスチレン | ボード状で薄くても性能が高い。外張り断熱や床に使われる | 高い |
工法は、柱の間に断熱材を詰める充填断熱と、構造の外側を断熱材で覆う外張り断熱に分かれます。リフォームでは内装や外壁の工事と組み合わせやすい充填断熱が選ばれることが多く、外壁の張り替えを同時にやる場合に外張り断熱が候補になります。
一つ覚えておいてほしいのは、断熱材は種類の差より施工品質による差のほうがずっと大きい、ということです。隙間があれば性能は落ちます。施工実績と現場の管理体制を確認してから頼んでください。

断熱改修は省エネ政策と結びついているので、支援制度の対象になりやすい工事です。代表的な区分は次のとおりです。
| 区分 | 概要 |
|---|---|
| 国の省エネ関連の補助制度(全国共通) | 断熱窓・玄関ドアへの交換、断熱材の施工などが対象となる場合があります。制度名・金額・期限は年度ごとに見直されます |
| 自治体独自の補助制度 | 省エネ改修や住宅リフォーム全般への補助を設けている自治体があります。内容・金額・対象は自治体ごとに大きく異なります |
| 税の優遇措置 | 要件を満たす省エネ改修について、所得税の控除や固定資産税の減額が用意されている場合があります。適用には申告と証明書類が必要です |
使うときの注意点です。
制度は年度や自治体により異なるため、最新情報は国の各制度の公式サイトや、お住まいの自治体の窓口で必ずご確認ください。窓の断熱については窓・サッシ交換(内窓)の費用と断熱・防音効果、玄関の断熱については玄関ドアリフォーム費用の相場に詳しくまとめています。
断熱は「入れれば良い」という工事ではありません。次の点を押さえておくと、施工後のトラブルを避けやすくなります。
部位ごとの目安は、内窓の設置が1か所あたり約5万円〜15万円程度、天井・小屋裏の断熱が約20万円〜50万円程度、床下の断熱が約20万円〜60万円程度です。窓・床・天井をまとめて行う家全体の断熱改修では、約100万円〜300万円程度が目安です。住宅の構造や既存の断熱状況で変わるので、現地調査で確認してください。
一般的には、窓などの開口部から始めるのが効率的です。住宅の熱の出入りは開口部の割合が大きく、内窓の設置は工事が1か所あたり1時間程度で済み、費用も比較的抑えられます。その次に天井・小屋裏、床下、壁の順で考えると、費用対効果と工事の負担のバランスが取りやすくなります。
効果は期待できます。既存の窓との間に空気層ができるので、窓辺の冷え込みや結露が和らぎ、外の騒音も減ります。ただ、住まい全体の断熱性能を上げたいなら、天井・床下の断熱も合わせて考えたほうが体感の差は大きくなります。効果の程度は、既存窓の状態や部屋の条件で変わります。
断熱窓への交換や断熱材の施工は、国の省エネ関連の補助制度や自治体独自の制度の対象になる場合があります。要件を満たす省エネ改修では、税の優遇措置が用意されていることもあります。多くは着工前の申請、登録事業者による施工、性能を示す証明書類が条件です。制度は年度ごとに変わるので、最新情報は各制度の公式サイトや自治体窓口で確認してください。
室内側の表面温度が上がるので、窓や壁の表面にできる結露は減りやすくなります。一方で、防湿層の施工が不十分だと壁の内部に湿気がたまり、内部結露を招くことがあります。断熱・気密・換気は3つセットで考えるものなので、24時間換気の確保と防湿層の施工方法を施工会社に確認してください。
予算が限られているなら、まず窓です。内窓の設置なら1か所あたり約5万円〜15万円程度、天井や床下の断熱で約20万円〜60万円程度、家全体の改修では約100万円〜300万円程度が目安で、効果の出やすさと工事の軽さを考えると、開口部→天井→床下→壁の順に検討するのが得策です。壁は外壁や内装の工事と重ねられるタイミングを待つ。補助金や減税は着工前に最新情報を確認する。この二つを守ったうえで、現地調査と相見積もりで住まいに合った断熱プランを見つけてください。
リフォームプラザなら、お住まいの地域に対応した優良リフォーム会社への無料一括見積もりが可能です。まずはお気軽にご相談ください。