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マンションリフォームの費用相場|箇所別・広さ別の目安と注意点

費用相場2026.07.27

マンションリフォームの費用相場|箇所別・広さ別の目安と注意点

マンションのリフォーム相談で意外と多いのが、「見積もりを取ったら、想定の倍近い金額だった」という声です。原因はたいてい、工事の中身ではなく前提の見落としにあります。専有面積、設備のグレード、配管をどれだけ動かすか、そして管理規約。このあたりで総額は大きく揺れます。見積もりを取る前に、この四つを自分の住戸に当てはめておくだけで、出てきた金額の読みはだいぶ正確になります。

マンションリフォームの費用相場(工事別)

マンションリフォームの図面と素材サンプルを確認する打ち合わせ

まず代表的な工事の目安から。金額はあくまで一般的なレンジで、既存設備の状態や建物の条件で上下します。正確なところは現地調査と相見積もりで詰めるものと考えてください。

工事内容費用の目安工期の目安
壁紙の張り替え(全室)約30万円〜80万円程度3日〜1週間程度
床材の張り替え(全室)約50万円〜150万円程度4日〜2週間程度
キッチン交換約60万円〜180万円程度3日〜1週間程度
浴室交換約70万円〜160万円程度3日〜1週間程度
トイレ・洗面台交換約20万円〜80万円程度1日〜4日程度
間取り変更を伴う部分改修約200万円〜700万円程度2週間〜2カ月程度
内装・水まわりの全面改修約500万円〜1,500万円程度1〜3カ月程度
スケルトンリフォーム約700万円〜2,000万円以上2〜4カ月程度

同じ「キッチン交換」でも、今の位置にそのまま入れ替えるのか、対面式に動かして給排水管や換気ダクトを延ばすのかで総額はまるで別物になります。設備本体の値段だけで比べると必ず見誤ります。解体、配管、電気、内装、廃材処分まで含めた総額で比較してください。

広さ別・全面リフォームの予算目安

専有面積内装・設備中心間取り変更を含む全面改修
50㎡前後約400万円〜800万円程度約700万円〜1,200万円程度
60㎡前後約500万円〜900万円程度約800万円〜1,400万円程度
70㎡前後約600万円〜1,100万円程度約900万円〜1,600万円程度
80㎡前後約700万円〜1,300万円程度約1,000万円〜1,900万円程度

同じ面積でも、配管更新、断熱、造作収納、設備グレードを足していけば費用は素直に上がります。逆に、間取りと使える設備は残して内装を中心に整えると、予算はかなり抑えられます。住宅全体の相場感をつかみたい方は、リフォーム費用相場の一覧も合わせて見てください。

費用の内訳と金額が変わる要因

マンションリフォームの見積書は、商品代のほかに次のような費用の積み上げでできています。

項目内容
設備・材料費キッチン、浴室、床材、建具、収納など
解体・撤去・処分費既存設備や内装材の撤去、搬出、廃材処分
設備工事費給排水、電気、ガス、換気ダクトの接続・移設
内装・造作工事費壁・床・天井、間仕切り、下地、建具の施工
養生・搬入費共用廊下やエレベーターの保護、資材の搬入
設計・現場管理・諸経費図面、申請対応、工程管理、清掃など

この積み上げを大きく動かすのが、配管と下地です。水まわりを大きく動かすと、排水の勾配を確保するために床上げや配管延長が必要になり、設備工事費と内装工事費の両方が膨らみます。下地は解体してみないと分からない部分で、床が波打っていた、漏水跡があった、となればそこで補修費が乗ります。ここは見積もりの段階で「出た場合の単価」を聞いておく項目です。

搬入条件も見落とされがちなところ。エレベーターの大きさ、作業できる時間帯、駐車位置で運搬の手間が変わり、養生・搬入費に跳ね返ります。設備のグレードはキッチン天板、浴室の機能、造作収納あたりで価格差が出やすく、築年数が古い住戸では給排水管や分電盤まで見ておいたほうがよい場合があります。見積書で意外と落ちているのが、この養生費と申請対応の手間賃です。

専有部分と共用部分——変更できる範囲

マンションの玄関ドアと窓まわりを確認する現地調査

マンションには、所有者が自分の判断で手を入れられる専有部分と、個人では原則として触れない共用部分があります。その線引きは建物と管理規約ごとに違うので、プランを考える前に確認しておかないと後で計画が崩れます。

区分一般的な例確認点
専有部分室内の壁・天井・床の仕上げ、設備、専有部分の配管構造壁や規約上の制限を除き改修できる場合が多い
共用部分構造躯体、共用廊下、バルコニー、共用配管撤去・穴あけ・移動は原則としてできない
専用使用部分窓、サッシ、玄関ドア、バルコニーなど日常使用は専用でも、交換には管理組合の確認が必要

とくに窓サッシ、玄関ドア、コンクリート躯体は共用部分として扱うのが一般的です。内窓を付ける、玄関ドアの内側だけ仕上げ直すといった専有部分側でできる手はありますが、それでも管理規約と管理組合の判断は必ず確認してください。窓の工事については内窓・サッシ交換の費用に詳しくまとめています。

管理規約と工事申請の確認ポイント

管理規約と工事申請書類を確認する相談

工事内容を固める前に、管理規約・使用細則・工事細則に目を通します。契約後に規約違反が見つかると、床材や設備の変更、工程の組み直しといったやり直しになり、それが一番高くつきます。

先に見るのは工事申請の期限です。着工の数週間前までに申請が必要な例があり、ここを知らずに設備を発注すると納品だけ先に来ます。管理会社への電話一本で済む話なので、プランを描く前に聞いておいてください。

次が床材の遮音性能。フローリングの遮音等級や工法が指定されているマンションでは、気に入った床材が使えないことがあります。工事できる曜日と時間帯も規約で決まっていて、土日禁止、作業時間の指定、騒音作業の制限などが典型です。工期の読みはここで変わります。

養生と搬入経路は、エレベーターや共用廊下の保護方法、資材置き場の場所を管理会社と決めます。上下左右の住戸へどこまで告知するかも管理会社と調整する話。施工会社には工程表、図面、仕様書、保険関係書類の提出を求められる場合があるので、その準備に慣れているかどうかも会社選びの材料になります。

マンション施工の経験が多い会社は、管理組合向けの書類や共用部の養生の段取りに慣れていて、このあたりの手間がまるで違います。見積もりの段階で「申請対応をどこまでやってもらえるか」を聞いておいてください。返事が曖昧な会社だと、着工後に施主が書類を持って走り回ることになります。必要書類と承認までの実務はマンションリフォームの管理組合申請で詳しく扱っています。

工事の流れ・工期と住みながらできる範囲

マンション室内の床と間仕切りを施工する職人
ステップ主な内容期間の目安
1. 現地調査寸法、配管、分電盤、躯体、搬入経路の確認1日
2. プラン・見積もり要望整理、図面、仕様、概算と内訳の比較2〜6週間程度
3. 管理組合への申請図面・工程表・仕様書などを提出規約による
4. 発注・着工準備設備発注、近隣案内、共用部養生2〜6週間程度
5. 工事解体、設備、造作、内装、検査数日〜4カ月程度
6. 完成確認動作確認、仕上がり確認、書類受領1日

壁紙や設備の部分交換なら、住みながらでも施工できることがあります。全面改修はそうはいきません。騒音とほこりに加えて、キッチン・浴室・トイレが長期間使えないので、仮住まいのほうが現実的です。仮住まい費、引っ越し費、家具の保管費まで総予算に入れておいてください。

費用を抑えるコツと見積書の比較

マンションで一番効くのは、配管位置を変えない計画です。使える間取りと設備を残せば、床上げや配管延長といった付帯工事が膨らみにくくなります。予算を先に回す先は、安全性、配管、断熱のように後から直しにくい部分。設備のグレードは、毎日使うところに厚く、そうでないところは抑える。このメリハリで十分です。

解体後に出てくる可能性のある補修と、その単価は先に聞いておいてください。マンションは床下も壁裏も開けるまで分からないので、追加工事の条件を書面に残していない見積書は、総額が確定していないのと同じです。相見積もりは図面と希望仕様を揃えて渡し、総額と工事範囲を比べます。

見積書で見るのは、設備の商品名と数量、施工面積、撤去処分、養生、管理組合対応、それから追加工事の扱いです。比べ方の詳細はリフォーム見積もり比較の7つのポイントにまとめています。

よくある質問

マンションリフォームの費用はいくらかかりますか?

壁紙や設備の部分交換なら数十万円から、水まわりと内装をまとめて直す改修は約300万円〜800万円程度、間取り変更を含む全面改修は約700万円〜2,000万円以上が一つの目安です。専有面積、配管の移動、設備グレード、管理規約で変わるので、現地調査で確認してください。

70㎡のマンションをフルリフォームする費用は?

70㎡前後なら、内装・設備中心で約600万円〜1,100万円程度、間取り変更を含む全面改修で約900万円〜1,600万円程度が目安です。スケルトン化や配管更新、造作収納、高価格帯の設備を入れると、それ以上になることもあります。

マンションで間取り変更は自由にできますか?

室内の非構造壁は変えられることがありますが、建物を支える壁・柱・梁・床スラブや共用配管は動かせません。配管の勾配や換気ダクトの経路でも制約が出ます。図面と管理規約を確認したうえで、マンション施工に慣れた会社に現地調査を頼んでください。

リフォーム中も住み続けられますか?

壁紙や一部設備の交換なら住みながら進められる場合があります。全面改修は水まわりが使えない期間が長く、騒音や粉じん、家具移動の負担も大きいので、仮住まいにするのが一般的です。工程表で使えない設備と期間を確認してから判断しましょう。

マンションリフォームに補助金は使えますか?

窓の断熱、省エネ設備、バリアフリーなどを含む工事なら、国や自治体の支援制度の対象になることがあります。窓や玄関ドアは共用部分との兼ね合いがあるので、制度の要件に加えて管理組合が承認するかどうかも確認が必要です。制度は年度や自治体で変わるため、着工前に公式サイトと自治体窓口で最新情報を確認してください。

まとめ

最初にやることは、管理規約を読んで「どこまで触れるか」を確かめることです。費用は部分改修なら数十万円から、間取り変更を含む全面改修では約700万円〜2,000万円以上まで幅があり、その差を生むのは面積より配管移動、設備グレード、下地の状態、規約、搬入条件のほうです。触れる範囲と申請の段取りを押さえたうえで、同じ条件で複数社の見積もりを並べる。予算超過を避ける道筋はこれが一番確実です。

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