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シロアリ駆除・予防工事の費用相場|被害のサインと保証の考え方

費用相場2026.07.31

シロアリ駆除・予防工事の費用相場|被害のサインと保証の考え方

「春先に家の中で羽アリを見かけた」「和室の床がフカフカする」「前回の防蟻工事から5年以上経っている」——シロアリの被害は床下で静かに進むため、気づいたときにはかなり広がっていることも珍しくありません。この記事では、シロアリ駆除・予防工事の費用相場、バリア工法とベイト工法の違い、見逃したくない被害のサイン、保証の考え方、そして業者選びの注意点までをわかりやすく解説します。

シロアリ被害を放置するとどうなるのか

シロアリは木材に含まれるセルロースを餌にする昆虫で、日本の住宅で被害が多いのは主にヤマトシロアリイエシロアリです。近年は輸入家具などとともに持ち込まれるアメリカカンザイシロアリの被害も報告されています。

厄介なのは、被害が目に見えにくいことです。シロアリは光と乾燥を嫌うため、床下や壁の内部といった暗く湿った場所を好み、木材を表面から食べるのではなく内部を空洞にするように食い進みます。外見はきれいなままなのに、叩くと空洞音がするという状態になるのはこのためです。

放置した場合に懸念されるのは次のような影響です。

  • 耐震性の低下:土台や柱が内部から食害を受けると、地震時に建物を支える力が落ちます
  • 床の沈み・きしみ:床組みが弱くなり、歩くと沈むような感触が出ます
  • 補修工事の大規模化:駆除だけで済まず、木部の交換や床の張り替えが必要になります
  • 再発:巣が残っていると、駆除しても再び被害が広がることがあります

特に湿気がこもりやすい床下、水まわりの近く、日当たりの悪い北側などは被害が出やすい場所です。定期的に確認しておきたいところです。

シロアリ駆除・予防工事の費用相場

床下で防蟻工事の準備をする作業者の手元

シロアリ工事の費用は、施工する面積と工法によって決まります。多くの業者は「1㎡あたり」または「1坪あたり」の単価で見積もりを出します。以下は一般的な目安であり、実際の金額は建物の構造や被害の程度によって変わります。

工事の種類費用の目安備考
床下点検・調査無料〜約2万円程度無料で実施する業者も多い
予防工事(被害なし・バリア工法)1㎡あたり約1,500〜3,000円程度延床30坪程度で約10万〜25万円程度
駆除工事(被害あり・バリア工法)1㎡あたり約2,000〜3,500円程度被害箇所の処理が加わる
ベイト工法初期設置費+年間管理費継続的な管理が前提の方式
木部の補修・交換数万円〜数十万円程度被害の範囲によって大きく変動

費用を左右する主な要因は次のとおりです。

  • 施工面積:床下の面積が基準となります。延床面積そのものではなく、実際に施工できる範囲で計算されます
  • 床下の状況:高さが低く作業しにくい、点検口が少ないといった条件は費用に影響します
  • 被害の有無と範囲:すでに食害がある場合は、駆除処理と補修が加わります
  • 使用する薬剤:薬剤の種類やグレードによって単価が変わります
  • 床下換気や調湿の追加工事:湿気対策を同時に行う場合は別途費用がかかります

なお、被害が土台や柱にまで及んでいる場合は、駆除費用よりも木部の補修費用の方が大きくなることがあります。早期に発見できれば、それだけ総額を抑えられます。

主な施工方法とその違い

床下の木部に薬剤を処理する作業の様子

シロアリ工事には大きく分けて2つの方式があります。それぞれ考え方が異なるため、住まいの状況に合わせて選びましょう。

バリア工法(薬剤処理)

床下の木部と土壌に薬剤を処理し、シロアリが侵入できない「バリア」をつくる方法です。日本で最も一般的に採用されている工法です。

  • メリット:即効性があり、すでに侵入しているシロアリにも効果が期待できます。費用も比較的わかりやすい体系です
  • 注意点:薬剤の効果には期限があり、一般的に約5年を目安に再施工が必要とされています。施工時に薬剤のにおいが出ることがあります
  • 作業:床下に入って行うため、点検口の確保が必要です。床下が狭い場合は一部の床を開ける工事が発生することもあります

ベイト工法(毒餌)

建物のまわりに設置した容器に、シロアリが好む餌と薬剤を仕込み、巣に持ち帰らせて群れごと駆除する方法です。

  • メリット:床下に薬剤を散布しないため、においや薬剤への懸念が少なく、小さなお子さまやペットがいるご家庭でも選びやすい方式です。巣そのものへのアプローチが期待できます
  • 注意点:効果が出るまでに時間がかかり、定期的な点検と管理が前提になります。年間の管理費用が継続して発生します

どちらが優れているというものではなく、被害の有無、床下の構造、ご家族の事情、費用の考え方によって適した方式は変わります。複数の業者に相談し、それぞれの提案を比較して選ぶとよいでしょう。

見逃したくない被害のサイン

基礎コンクリートに伸びる蟻道のクローズアップ

床下を自分で確認するのは難しいものですが、生活の中で気づけるサインもあります。次のような症状が見られたら、点検を検討しましょう。

羽アリを見かけた

シロアリの被害が最も気づかれやすいのが、群飛(ぐんぴ)と呼ばれる羽アリの発生です。ヤマトシロアリは春先の日中、イエシロアリは初夏の夜に飛び立つ傾向があるとされています。

クロアリの羽アリと見分けるポイントは次のとおりです。

特徴シロアリの羽アリクロアリの羽アリ
胴体(くびれ)寸胴でくびれが目立たない腰の部分がはっきりくびれる
触角まっすぐで数珠状くの字に折れ曲がる
4枚の羽ほぼ同じ大きさ前の羽が後ろより大きい

見つけた羽アリは、可能であれば数匹を保管しておくと種類の判別に役立ちます。

その他のサイン

  • 蟻道(ぎどう):基礎コンクリートや束石の表面に、土と分泌物でつくられた細いトンネル状の道が伸びている状態です。シロアリの通り道であり、被害を示す確実なサインのひとつです
  • 床のきしみ・沈み:歩くとフカフカする、一部が沈むといった感触
  • 柱や壁を叩くと空洞音がする:内部が食害を受けている可能性があります
  • ドアや窓の建て付けが悪くなった:床組みや柱が弱ることで生じる場合があります
  • 畳や床下収納のあたりが湿っぽい:シロアリが好む環境になっています

また、前回の防蟻工事から5年以上経過している場合は、被害の有無にかかわらず一度点検を受けておくと安心です。

保証とアフター点検の考え方

シロアリ工事では、施工後に一定期間の保証が付くのが一般的です。契約前に次の点を確認しておきましょう。

  • 保証期間:バリア工法では薬剤の効果を踏まえ、5年間を保証期間とする例が一般的です
  • 保証の対象範囲:再発時の再施工までなのか、被害を受けた木部の補修費用も含むのかは業者によって異なります
  • 保証書の発行:口頭の説明だけでなく、書面で受け取りましょう
  • 期間中の点検:保証期間内に無償点検があるか、その頻度はどうかを確認します
  • 保証の除外条件:増改築を行った場合や、雨漏りが原因の場合などは対象外となることがあります

保証内容は会社によって差が大きい部分です。金額だけで比較せず、「保証期間」「補償の範囲」「点検の有無」をセットで比べることをおすすめします。

業者選びで注意したいポイント

床下点検の報告書を見ながら説明を受ける打ち合わせの手元

シロアリ工事は床下という見えない場所での作業になるため、施主が施工内容を確認しづらい分野です。だからこそ、業者選びは慎重に行いましょう。

  • 点検結果を写真や動画で示してくれるか:床下の状況を記録して見せてくれる業者は信頼性が高いといえます
  • 見積もりの内訳が明確か:施工面積、単価、薬剤名、作業範囲が記載されているか確認しましょう
  • 使用する薬剤の説明があるか:薬剤名、安全性、においの有無、施工後に注意すべきことを説明してもらいます
  • その場での契約を迫らないか:「今日契約すれば割引」「このままでは家が崩れる」といった不安をあおる営業手法には注意が必要です
  • 複数社に相談する:同じ床下でも、必要な工事の判断や見積額は会社によって異なります

特に、点検を口実に訪問してきた業者から、その場で高額な契約を勧められるケースには注意しましょう。訪問販売による契約には、一定の条件のもとでクーリング・オフ制度が適用される場合があります。判断に迷ったときは、契約を急がず、消費者ホットライン(188)やお住まいの自治体の消費生活センターに相談してください。

よくある質問

シロアリ予防工事の費用はどのくらいですか?

バリア工法の予防工事で1㎡あたり約1,500円〜3,000円程度、延床30坪程度の住宅で約10万〜25万円程度が目安です。被害がある場合の駆除工事や、木部の補修が加わると費用は上がります。

シロアリ被害のサインにはどんなものがありますか?

春先や初夏に羽アリを見かける、基礎に土でできた蟻道がある、床がフカフカする、柱を叩くと空洞音がする、といった症状です。前回の防蟻工事から5年以上経っている場合も点検をおすすめします。

バリア工法とベイト工法はどちらがよいですか?

即効性と費用のわかりやすさならバリア工法、薬剤散布を避けたい場合や巣ごとの駆除を狙うならベイト工法が向いています。床下の構造やご家族の事情によって適した方式は変わります。

保証は何年つきますか?

バリア工法では薬剤の効果を踏まえ、5年間を保証期間とする例が一般的です。ただし再施工までなのか木部の補修費用も含むのかは業者によって異なるため、書面で範囲を確認しましょう。

床下に入れない場合はどうなりますか?

点検口が無い、床下の高さが足りないといった場合は、点検口を新設する工事が必要になることがあります。現地調査の際に施工可能な範囲と追加費用を確認しておきましょう。

まとめ

シロアリ被害は、床下や壁の内部で静かに進むため、早期発見と定期的な予防が何よりも重要です。予防工事の費用は延床30坪程度の住宅で約10万〜25万円程度が一つの目安ですが、被害が広がってから木部の補修まで必要になると、費用は大きく膨らみます。羽アリや蟻道、床のきしみといったサインに気づいたら、まずは床下点検を受けましょう。工法や保証の内容は会社によって異なるため、複数社の提案を比較して、納得できる内容で契約することが大切です。

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