費用相場2026.08.02
「親の足腰が弱ってきたので、そろそろ手すりを付けたい」「介護保険で住宅改修ができると聞いたけれど、いくらまで使えるのか分からない」——バリアフリーリフォームは、工事そのものは小さくても、制度を使えるかどうかで自己負担が大きく変わります。この記事では、バリアフリーリフォームの費用相場を工事別に整理し、介護保険の住宅改修費(上限20万円)の対象工事と申請の流れ、自治体の助成制度、将来を見据えた計画のコツまでをわかりやすく解説します。

バリアフリー工事は「手すり1本」から「浴室まるごと」まで規模の幅が広いのが特徴です。まずは代表的な費用の目安を見ていきましょう。金額はあくまで一般的な目安であり、正確な費用は現地調査と相見積もりで確認することが大切です。
| 工事内容 | 費用の目安 |
|---|---|
| 手すりの取り付け(1か所) | 約1万円〜5万円程度 |
| 屋内の段差解消(敷居の撤去・すりつけ板など) | 約3万円〜20万円程度 |
| 滑りにくい床材への変更(1室) | 約5万円〜20万円程度 |
| 開き戸から引き戸への扉交換 | 約5万円〜20万円程度 |
| 和式から洋式便器への交換 | 約25万円〜60万円程度 |
| トイレの出入口拡幅・スペース拡張 | 約20万円〜50万円程度 |
| 浴室のバリアフリー化(ユニットバス交換を含む) | 約60万円〜160万円程度 |
| 屋外スロープの新設 | 約10万円〜50万円程度 |
| 階段昇降機の設置(直線階段) | 約50万円〜100万円程度 |
| ホームエレベーターの設置 | 約200万円〜400万円程度 |
費用が変動する主な要因は次のとおりです。

要支援・要介護の認定を受けている方の住まいであれば、介護保険の住宅改修費を利用できます。支給限度基準額は1人につき20万円で、そのうち自己負担割合(所得等に応じて1〜3割)を除いた額が支給されます。20万円の枠は一度で使い切る必要はなく、複数回に分けて使うこともできます。
逆に、設備のグレードアップだけを目的とした交換や、対象6種類に当てはまらない工事は支給の対象になりません。同じ工事のなかに対象と対象外が混ざることも多いため、見積書を区分してもらうことが大切です。
最も重要なのは着工前に申請する(事前申請)ことです。工事後の申請は原則として認められません。
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 1. 相談 | ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談し、必要な改修を整理します |
| 2. 見積もり・図面 | 施工会社に現地を見てもらい、対象工事を区分した見積書と図面を用意します |
| 3. 事前申請 | 住宅改修が必要な理由書、見積書、施工前の写真などを市区町村へ提出します |
| 4. 確認・着工 | 内容の確認を受けてから工事を開始します |
| 5. 完成・支払い | 完成後にいったん費用を支払います(受領委任払いが使える自治体もあります) |
| 6. 支給申請 | 領収書、施工後の写真などを提出し、保険給付分が支給されます |
原則として1人1回の利用ですが、要介護状態区分が3段階以上重くなった場合や転居した場合は、再度20万円まで利用できる扱いがあります。手続きや必要書類は市区町村によって異なるため、必ずお住まいの自治体の介護保険窓口でご確認ください。

介護保険とは別に、独自の助成制度を設けている自治体も多くあります。介護保険の20万円を超える工事や、対象6種類に当てはまらない工事をカバーできる場合があります。
| 区分 | 概要 |
|---|---|
| 自治体の高齢者向け住宅改修助成 | 介護保険の対象外の工事や、上限を超える部分を助成する制度がある自治体があります。内容・金額・所得要件は自治体ごとに大きく異なります |
| 障害のある方向けの住宅改修給付 | 身体障害者手帳をお持ちの方を対象に、住宅設備改善の給付を行っている自治体があります |
| 税の優遇措置 | 要件を満たすバリアフリー改修について、所得税の控除や固定資産税の減額が用意されている場合があります。適用には申告と証明書類が必要です |
制度は年度や自治体により異なるため、最新情報は市区町村の窓口や各制度の公式サイトで必ずご確認ください。

バリアフリー工事は「今できないこと」を補うだけでなく、数年先の身体の状況も想定して計画すると、やり直しの費用を防げます。
浴室や脱衣所の寒さ対策については断熱リフォームの費用相場、トイレの改修はトイレ・洗面リフォームの費用相場、浴室はお風呂リフォーム費用相場と工事の流れも参考にしてください。
手すりの取り付けは1か所あたり約1万円〜5万円程度、屋内の段差解消が約3万円〜20万円程度、引き戸への扉交換が約5万円〜20万円程度です。トイレの改修は約20万円〜60万円程度、浴室のバリアフリー化はユニットバス交換を含めて約60万円〜160万円程度が目安です。工事の範囲や下地の状態で変わるため、正確な金額は現地調査で確認してください。
支給限度基準額は1人につき20万円で、そのうち自己負担割合(所得等に応じて1〜3割)を除いた額が支給されます。20万円の枠は複数回に分けて使うこともできます。原則として1人1回ですが、要介護状態区分が3段階以上重くなった場合や転居した場合は、再度20万円まで利用できる扱いがあります。詳細はお住まいの市区町村の介護保険窓口でご確認ください。
原則として支給されません。介護保険の住宅改修は着工前の申請(事前申請)が必要で、工事内容の確認を受けてから着工するのが決まりです。ケアマネジャー等が作成する「住宅改修が必要な理由書」や見積書、施工前の写真などを添えて申請します。急ぐ場合でも、必ず着工前に市区町村の窓口へ相談してください。
建物所有者(大家や管理会社)の承諾があれば可能な場合があります。介護保険の住宅改修を利用する場合も、賃貸では所有者の承諾書の提出が求められるのが一般的です。退去時の原状回復をどうするかを含めて、着工前に書面で取り決めておくと後のトラブルを避けられます。
床面から750mm〜800mm程度が一般的な目安とされますが、使う方の身長や身体の状況によって最適な高さは変わります。実際に立って握ってもらい、位置を確認してから決めるのが確実です。取り付けには壁の下地補強が必要になることも多いため、下地の位置と補強方法を施工会社に確認してください。
バリアフリーリフォームの費用は、手すり1か所なら約1万円〜5万円程度、段差解消や扉の交換で約3万円〜20万円程度、トイレや浴室の改修になると約20万円〜160万円程度が目安です。介護保険の住宅改修費(上限20万円)は着工前の申請が条件で、対象は手すり・段差解消・床材変更・扉の取り替え・便器の取り替えとその付帯工事の6種類に限られます。自治体独自の助成や税の優遇も併せて確認し、ケアマネジャーと施工会社に相談しながら、将来を見据えたプランを立てましょう。
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