費用相場2026.08.04
朝、蛇口をひねったら、最初の数秒だけ赤茶色の水が出た。洗面所の床がなんとなく湿っている。給排水管の不調は、こんなふうに小さな違和感で顔を出しますが、配管そのものは壁・床・天井裏に隠れているので、漏水してから劣化に気づくことも珍しくありません。古い給水管はいつ替えるべきか、水回りを直すなら配管も一緒に替えるべきか。以下では、給水管・給湯管・排水管リフォームの費用の目安、交換を考えるサイン、部分補修・更新・更生工法の違い、マンションの共用部分と専有部分、見積書で見る点をまとめました。

費用を決めるのは配管の長さだけではありません。床下や壁の中に入りやすいか、管の種類と口径、水回りの数、内装の復旧、マンションの作業条件で変わります。以下は一般的な住宅の概算です。
| 工事内容 | 費用目安 | 主な作業 | 費用が増える条件 |
|---|---|---|---|
| 漏水箇所の部分補修 | 2万〜10万円程度 | 漏水調査、部分的な管・継手交換 | 壁内・床下、高所、原因箇所が不明 |
| 水回り1か所の配管更新 | 5万〜20万円程度 | 給水・給湯・排水の部分更新 | 配管移設、床・壁の広い復旧 |
| 戸建ての給水・給湯管更新 | 25万〜60万円程度 | ヘッダー、樹脂管、止水栓の更新 | 2階水回り、基礎貫通、露出配管不可 |
| 給排水管の全面更新 | 40万〜100万円以上 | 給水・給湯・排水管と内装復旧 | 全面解体、排水勾配変更、土間工事 |
| マンション住戸内の更新 | 30万〜80万円程度 | 専有部分の配管更新と申請 | 共用管接続、断水、指定工法、階下作業 |
上の金額は目安で、内装や設備本体の交換費は別になる場合があります。キッチンはキッチンリフォームの費用相場、浴室はお風呂リフォームの費用と工事の流れも合わせて確認してください。
| 配管 | 役割 | 主な確認点 |
|---|---|---|
| 給水管 | 水道メーターから各設備へ水を送る | さび、圧力低下、継手漏れ、止水栓 |
| 給湯管 | 給湯器からキッチン・浴室などへ湯を送る | 温度変化、ピンホール、保温、循環配管 |
| 排水管 | 汚水・雑排水を勾配で排出する | 詰まり、逆流、異臭、勾配、接続部 |
設備が新しくても、つながっている先の既存管が古ければ漏水のリスクは残ります。見積もりでは「新しい配管はどこまでで、どこから既存の管を再利用するのか」を図面で確認してください。

漏水の原因は配管以外にもあります。防水層、設備の接続部、結露。見えている染みだけ直して終わりにせず、圧力試験、通水試験、内視鏡、含水率など、必要な調査方法を施工会社と相談してください。

| 工法 | 向いている状況 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 部分補修 | 原因が局所で周辺管が健全 | 費用と解体範囲を抑えやすい | 別の場所で再発する可能性 |
| 更新工法 | 広範囲の劣化、間取り変更 | 新しい管へ交換し経路も見直せる | 解体・復旧費、居住への影響 |
| 更生工法 | 既存管を残して内面処理できる場合 | 壁・床の解体を抑えやすい | 管種・劣化・口径の適用条件と保証 |
| 露出配管・迂回配管 | 隠蔽更新が難しい建物 | 解体を減らし点検しやすい | 見た目、凍結、保温、固定方法 |
工法の名前で選ばないでください。事前調査の結果、施工範囲、耐久性、保証、将来の点検しやすさを同じ条件で比べます。既存の管を残す場合は、対象外になる継手・バルブ・排水管の扱いも確認しておきます。

マンションでは、住戸内に見えている配管でも、管理規約上は共用部分に当たる場合があります。国土交通省のマンション改修資料でも、パイプスペース内の立て管や住戸入口までの配管と、住戸内の配管の区分を確認する考え方が示されています。
共用管と専有管を同時に更新すると、接続部の調整や費用を効率化できる場合があります。管理組合の長期修繕計画を確認して、住戸単独の工事の時期を決めてください。
| 段階 | 実施内容 | 確認する書類・記録 |
|---|---|---|
| 1. 現地調査 | 配管材、経路、漏水・詰まり、点検口を確認 | 調査写真、既存配管図、改修履歴 |
| 2. 工法選定 | 更新範囲、管種、経路、内装復旧を決定 | 新設配管図、材料仕様、見積明細 |
| 3. 申請・養生 | 管理組合申請、断水告知、搬入・養生 | 工程表、申請書、緊急連絡先 |
| 4. 施工・試験 | 撤去・新設、接続、圧力・通水・排水試験 | 施工写真、試験記録、追加工事承認 |
| 5. 復旧・引渡し | 床・壁復旧、清掃、設備動作確認 | 竣工図、保証書、取扱説明 |
見積書には、管種・口径・長さ、継手、バルブ、保温、解体、内装復旧、既存管の撤去、廃材処分、試験、申請、保証を分けて書いてもらいます。相見積もりの取り方はリフォーム見積もり比較の7つのポイントも参考にしてください。
築年数だけでは判断できません。配管材、施工方法、水質、改修履歴を確認し、築20年以上で履歴が分からない場合や、赤水・漏水・詰まりがある場合は調査を頼んでください。
壁や床を開ける工事は、隠れた配管を更新する絶好の機会です。材質、設置年、接続部、再利用する範囲を確認し、設備だけ替えたあとにもう一度解体する事態を避けてください。
更新は新しい管に取り替える方法、更生は既存の管の内面を処理する方法です。解体の範囲、管種・劣化状態の適用条件、耐久性、保証で比べてください。
住戸内でも、共用部分に当たる配管があります。管理規約を確認し、管理組合の承認と断水の調整を済ませてから施工します。
管種、口径、更新範囲、経路、継手、保温、解体・復旧、試験、既存管の撤去、処分、保証を確認し、再利用する部分も明記してもらいます。
赤水や染みに気づいたら、まず「配管材と設置年が分かる資料があるか」を探してください。それが調査の出発点になります。給排水管のリフォームは、見えている設備ではなく、隠れた配管の材質・経路・再利用範囲を確かめる工事です。水回りを解体する時期に合わせて、更新・部分補修・更生工法を同じ条件で比べる。マンションなら、管理規約と共用管の更新計画を先に確認してください。
リフォームプラザでは、給排水管を含む水回り工事に対応した地域のリフォーム会社へ無料で一括見積もりを依頼できます。工法と復旧範囲を比較したい方は、お気軽にご相談ください。