保証・保険2026.08.20
「保証は付きます」と言われたとき、その保証が施工会社の自社保証なのか、メーカー保証なのか、リフォーム瑕疵保険なのかで意味はまるで違います。自社保証は会社が存続している間しか機能しませんし、メーカー保証は製品本体しか見ません。リフォーム後に施工不良が見つかり、しかも会社が廃業していた。そんなときに効くのが、第三者検査と工事の瑕疵に対する保証を組み合わせたリフォーム瑕疵保険です。ただし施主が直接申し込む保険ではなく、対象工事や期間も商品ごとに違います。契約後や完成後に慌てないよう、仕組みと確認の手順をまとめました。

国土交通省は、リフォーム瑕疵保険をリフォーム工事の請負契約に関する保険と説明しています。保険法人に登録したリフォーム事業者が保険を申し込み、住宅瑕疵担保責任保険法人の建築士資格を持つ検査員が、工事中または工事完了後に所定の現場検査を行います。
保険期間中に対象工事の瑕疵が見つかり、施工事業者が補修する場合は、修補費用などに保険金が支払われます。施工事業者が倒産や廃業で補修責任を果たせない場合は、一定の条件のもとで発注者が保険法人に直接請求できます。
| 項目 | 誰が行うか | 発注者が確認すること |
|---|---|---|
| 保険申込み | 登録済みの施工事業者 | 着工前に申込み済みか |
| 現場検査 | 保険法人の検査員 | 検査時期と対象工程 |
| 不具合の補修 | 原則として施工事業者 | 連絡先と事故通知の期限 |
| 倒産時などの請求 | 発注者から保険法人へ | 免責金額・限度額・必要書類 |
第三者検査があるのは大きな特徴ですが、検査は建物全体の性能や将来の無故障を保証するものではありません。「検査に合格したか」だけでなく、どの工事部分が何年間、どんな条件で保険の対象になるのかを、書面で確認しておくことが重要です。

リフォームの「保証」は一つではありません。施工会社が独自に設ける工事保証、設備メーカーの製品保証、保険法人が引き受けるリフォーム瑕疵保険では、責任を負う主体も対象も別です。
| 種類 | 主な対象 | 対応する主体 | 確認書類 |
|---|---|---|---|
| 工事の自社保証 | 施工会社が定めた工事部分 | 施工会社 | 工事保証書・保証規定 |
| メーカー保証 | キッチン・給湯器などの製品 | 製造メーカーなど | 製品保証書 |
| リフォーム瑕疵保険 | 保険契約で定めた工事の瑕疵 | 施工会社・保険法人 | 保険付保証明書・約款 |
たとえば、設備機器本体の製造上の不具合はメーカー保証、配管接続の施工不良による漏水は工事保証や瑕疵保険の検討対象になり得ます。原因によって窓口が変わるので、引き渡しのときに保証書をまとめ、設備の品番、施工範囲、保証期間、連絡先を住宅履歴として保管しておいてください。

基本になるのは、請負契約に基づいて施工した住宅のリフォーム工事の実施部分に起因する瑕疵です。屋根・外壁・窓などの防水工事、構造に関わる改修、内装、水回り設備の設置と配管などが対象になり得ます。一方、工事に関係しない既存部分や、設備機器そのものの不具合は同じ扱いではありません。
| 工事・不具合 | 確認の考え方 | 契約前の確認 |
|---|---|---|
| 屋根・外壁・窓の改修 | 施工部からの雨水浸入など | 防水部分の期間と検査工程 |
| 柱・梁・床などの改修 | 構造耐力上主要な部分の瑕疵 | 構造部分の対象範囲 |
| 内装・建具工事 | 著しい剥がれ、変形、開閉不良など | 対象となる事象と期間 |
| 給排水・設備設置 | 施工した配管の漏水・接続不良など | 機器本体と施工部分の区分 |
| 撤去・清掃・外構 | 対象外となる商品がある | 約款と特約で個別確認 |
住宅瑕疵担保責任保険協会の案内では、解体・撤去・清掃作業、門や塀などの外構工事が対象外の例として示されています。商品や特約で扱いが違うので、「リフォーム工事なら全部対象」とは考えず、見積書の工事項目と保険対象の一覧を突き合わせてください。
保険期間は、工事部分と商品で異なります。住宅瑕疵担保責任保険協会の一般向け案内では、構造耐力上主要な部分または雨水の浸入を防止する部分を工事完了から5年間、それ以外の部分を1年間とする例が示されています。国土交通省の制度概要では商品全体として1年から10年の幅が示されているので、実際の契約期間は保険付保証明書で確認します。
費用だけで保険を比べると、必要な工事部分が対象外だったり、検査の時期を逃したりします。保険期間、限度額、免責、特約、事故時の連絡方法を一つの表にまとめて比べると判断しやすくなります。

加入を希望しても、施工会社が対象の保険法人に登録していない、技術基準に合わない、申込期限を過ぎている、という場合は使えません。保険を重視するなら、施工会社を決める前に登録状況と利用できるかどうかを確認してください。
| 時点 | 確認項目 | 受け取る・残すもの |
|---|---|---|
| 見積もり時 | 登録事業者、加入可否、費用負担 | 保険商品概要・見積内訳 |
| 契約時 | 対象工事、期間、限度額、免責 | 請負契約書・図面・仕様書 |
| 着工前 | 申込み完了、検査日、検査工程 | 工程表・申込内容の控え |
| 施工中 | 検査実施、指摘事項、是正内容 | 検査記録・施工写真 |
| 引き渡し時 | 保証開始日、事故時の連絡先 | 保険付保証明書・各保証書 |
書類に書かれた工事名、住所、発注者、施工事業者、工事範囲が契約内容と一致しているかも見ておきます。完成後に別の工事をする場合は、既存の保険対象に影響することがあるので、着工前に施工会社か保険法人に相談してください。契約書類全体の確認はリフォーム契約のトラブルを防ぐ確認事項、引き渡し前の実物の確認は完成検査チェックリストも参考になります。
一般のリフォーム工事で一律に義務付けられている保険ではなく、事業者が任意で加入します。加入を希望するなら、見積もり・契約前の段階で登録事業者に相談してください。
申し込むのはリフォーム工事を行う事業者です。施主が保険法人に直接申し込むことはできないので、保険法人に登録された事業者に加入を頼みます。
原則としてできません。着工前に申し込み、必要な現場検査に適合する必要があります。検討しているなら、契約前に申込期限と検査の時期を確かめてください。
請負契約に基づくリフォーム工事の実施部分に起因する瑕疵が基本ですが、設備機器そのもの、撤去・清掃、外構などが対象外になる商品があります。対象部分、特約、免責事項を個別の約款で確認してください。
保険期間中に対象となる瑕疵が見つかり、事業者が倒産などで補修責任を果たせない場合、発注者が保険法人に直接請求できる仕組みがあります。免責金額や限度額などの条件は、保険付保証明書で確認します。
検査は施工品質を確認する重要な機会ですが、将来の不具合が一切起きないことを保証するものではありません。検査範囲、保険対象、事業者の自社保証、引き渡し時の確認を組み合わせて判断してください。
保険を使いたいなら、見積もりを頼む時点で「瑕疵保険に加入したい」と伝えてください。それが最初の一手です。リフォーム瑕疵保険は、登録事業者による着工前の申込み、建築士資格を持つ第三者検査員の現場検査、対象工事の瑕疵に対する保証を組み合わせた制度で、自社保証やメーカー保証とは対象も窓口も違います。完成後からの加入はできません。契約前に対象部分、期間、限度額、免責、検査工程を確認し、引き渡しのときに保険付保証明書と各保証書を受け取ってください。
リフォームプラザでは、希望する工事内容や保証条件を伝え、地域のリフォーム会社を比較できます。保険の利用を希望する場合は、見積もり依頼時にその旨を明記して確認しましょう。