費用相場2026.07.31
外壁塗装は、10年に一度あるかどうかの工事です。だからこそ「提示された金額が適正なのか分からない」「塗料の種類が多すぎて選べない」と悩む方が少なくありません。外壁塗装の費用は塗装面積と塗料のグレードでほぼ決まり、そこに足場や下地補修の費用が加わります。この記事では、坪数別の費用相場、内訳の内容、塗料ごとの耐用年数の違い、塗り替え時期の見極め方、見積書の確認点までをわかりやすく解説します。

外壁塗装の費用は、延床面積そのものではなく塗装する壁の面積で決まります。目安として、塗装面積は延床面積の約1.2〜1.4倍程度になることが多いとされています。
以下は、一般的に最も多く選ばれるシリコン系塗料を使い、外壁のみを塗装した場合の目安です。
| 延床面積 | 塗装面積の目安 | 費用の目安(外壁のみ) |
|---|---|---|
| 20坪程度 | 約80〜100㎡ | 60万円〜90万円程度 |
| 30坪程度 | 約110〜140㎡ | 80万円〜120万円程度 |
| 40坪程度 | 約150〜180㎡ | 100万円〜150万円程度 |
| 50坪程度 | 約190〜220㎡ | 130万円〜180万円程度 |
屋根塗装も同時に行う場合は、上記におおむね40万円〜80万円程度が加算されるのが一つの目安です。屋根の工法別の費用は屋根リフォームの費用と選び方で詳しく解説しています。
金額に幅があるのは、次のような条件で変動するためです。
外壁塗装の見積もりは、次のような項目で構成されます。内訳を理解しておくと、他社との比較がしやすくなります。
| 項目 | 単価の目安 | 内容 |
|---|---|---|
| 足場の設置・解体 | 1㎡あたり700円〜1,000円程度 | 30坪程度の住宅で15万〜25万円程度。安全確保のため必須 |
| 高圧洗浄 | 1㎡あたり150円〜300円程度 | 汚れやコケを落とす。塗料の密着に影響する重要な工程 |
| 養生 | 1㎡あたり300円〜500円程度 | 窓や床など塗らない部分の保護 |
| 下地補修 | 状況により変動 | ひび割れの補修、欠損部の埋め戻しなど |
| シーリング打ち替え | 1mあたり900円〜1,500円程度 | 目地の劣化した充填材を撤去して打ち直す |
| 塗装(下塗り・中塗り・上塗り) | 1㎡あたり1,700円〜5,000円程度 | 塗料のグレードで大きく変わる。3回塗りが基本 |
| 付帯部塗装 | 箇所により変動 | 雨樋、破風板、軒天、雨戸など |
| 諸経費 | 工事費の1〜2割程度 | 現場管理費、運搬費、廃材処分費など |
特に押さえておきたいのが足場です。外壁だけを塗っても屋根だけを塗っても同じようにかかるため、両方の時期が近いのであれば同時施工にすると足場代を一度で済ませられます。
また、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本である点も覚えておきましょう。見積書に「3回塗り」と明記されているか、工程が省略されていないかは確認したいポイントです。

塗料は種類によって単価と耐用年数が異なります。単価が安くても寿命が短ければ、塗り替えの回数が増えて長期的な負担は大きくなります。
| 塗料の種類 | 単価の目安(1㎡) | 耐用年数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| ウレタン系 | 1,700円〜2,500円程度 | 約7〜10年 | 価格を抑えやすい。付帯部に使われることが多い |
| シリコン系 | 2,300円〜3,500円程度 | 約10〜13年 | 価格と性能のバランスがよく、最も選ばれている |
| ラジカル制御型 | 2,500円〜3,500円程度 | 約12〜15年 | チョーキングが起きにくいとされる比較的新しいタイプ |
| フッ素系 | 3,500円〜5,000円程度 | 約15〜20年 | 耐候性が高い。長期的な塗り替え回数を減らせる |
| 無機系 | 4,500円〜6,000円程度 | 約20〜25年 | 最も高耐久とされる。初期費用は高め |
選び方の考え方はシンプルです。
あわせて、遮熱・断熱、防汚(低汚染)、防カビ・防藻といった機能を持つ塗料もあります。日当たりや周辺環境に応じて検討するとよいでしょう。

塗り替えの時期は、前回の塗装からの経過年数と、実際の劣化状態の両面で判断します。
| 外壁材 | 塗り替えの目安 |
|---|---|
| 窯業系サイディング | 約7〜10年ごと |
| モルタル | 約8〜10年ごと |
| 金属系サイディング | 約10〜15年ごと |
| ALCパネル | 約10〜15年ごと |
年数にかかわらず、次のサインが出ていれば点検を検討しましょう。
劣化サインの詳しい見分け方は外壁・屋根のメンテナンス時期の目安で解説しています。すでに室内に雨染みが出ている場合は、塗装だけでは解決しないことがあるため雨漏り修理の原因と費用相場もご確認ください。

外壁塗装は仕上がりの良し悪しが素人目には分かりにくく、手抜き工事が起きやすい分野ともいわれます。見積書の段階で次の点を確認しましょう。
見積もりを比較する具体的な手順はリフォーム見積もり比較の7つのポイントにまとめています。
外壁塗装で費用を抑えるには、次のような考え方が有効です。
外壁塗装に使える助成金・補助金の探し方や注意点は、外壁塗装の助成金・補助金ガイドで解説しています。制度は自治体により異なり、内容も年度ごとに見直されるため、最新情報はお住まいの自治体の窓口で必ずご確認ください。
一方で、避けたいのが「訪問営業でその場で契約する」ことです。「近くで工事をしているので足場代を安くできます」「今日契約すれば大幅値引きします」といった勧誘には慎重に対応し、必ず他社の意見も聞いてから判断しましょう。契約時の注意点はリフォーム契約のトラブルを防ぐにはをご覧ください。
シリコン系塗料で外壁のみを塗装する場合、80万円〜120万円程度が一つの目安です。屋根塗装も同時に行う場合は、さらに40万円〜80万円程度が加算されます。下地の傷み具合や建物の形状によって変わるため、正確な金額は現地調査で確認してください。
外壁材と前回使った塗料によりますが、窯業系サイディングやモルタルで約7〜10年、金属系サイディングやALCで約10〜15年が目安です。ただし年数よりも、チョーキングやひび割れといった劣化サインで判断する方が確実です。
価格と耐用年数のバランスから、シリコン系が最も多く選ばれています。長く住み続ける予定であれば、耐用年数の長いフッ素系や無機系を選ぶことで、生涯の塗り替え回数を減らせます。
2階建て以上ではほぼ必須です。安全に作業し、塗り残しを防ぐために必要な費用です。「足場無料」とうたう見積もりは、他の項目に上乗せされていないか内訳を確認しましょう。
屋根の塗り替え時期が近いのであれば、同時施工をおすすめします。足場は外壁工事でも屋根工事でも同じようにかかるため、別々に行うと足場代を二重に支払うことになります。
その場では契約せず、他社にも見てもらってから判断しましょう。訪問販売にあたる契約には、一定の条件のもとでクーリング・オフ制度が適用される場合があります。判断に迷うときは消費者ホットライン(188)やお住まいの自治体の消費生活センターにご相談ください。
外壁塗装の費用は、塗装面積と塗料のグレードでおおよそ決まります。延床30坪程度の住宅であれば、シリコン系塗料で80万円〜120万円程度が一つの目安です。見積書では塗装面積、塗料の商品名、3回塗りの明記、足場や下地補修の扱いを確認しましょう。屋根の時期が近ければ同時施工で足場代を節約でき、自治体の助成制度が使えることもあります。劣化が進む前に点検を受け、複数社の提案を比較して判断することが、失敗しない外壁塗装につながります。ほかの箇所の費用感もあわせて知りたい方は、リフォーム費用相場の一覧もご覧ください。
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