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リフォーム前のアスベスト事前調査|対象工事・費用・流れ

工事準備2026.08.01

改修前の住宅で建材と図面を確認するアスベスト事前調査

「工事代が100万円に届かないから、アスベスト調査はいらないですよね」。この質問は本当によく出ますが、答えは「いいえ」です。建築物の解体や改修では、原則として規模の大小に関係なく、手を加える部分の建材に石綿(アスベスト)が含まれているかを事前に調べることになっています。金額の基準があるのは調査ではなく、行政への報告のほうです。ここではその違いから、対象になる工事、調査できる資格者、費用の見方、結果が「有り」だったときにどう進むかまでを順に追っていきます。

アスベスト事前調査は小規模リフォームにも必要

改修予定の天井材と壁材を確認する明るい室内

厚生労働省の案内では、建築物の解体・改修工事は規模にかかわらず、工事で手を加える部分の全材料について石綿含有の有無を事前に調査することになっています。エアコン取付、壁紙の張り替え、外壁工事、賃貸の原状回復といった小さな工事も、建材を切ったり穴を開けたり撤去したりするなら対象になり得ます。

「事前調査が必要な工事」と「調査結果を行政へ報告する工事」は別です。100万円未満なら調査しなくていい、という話ではありません。

区分事前調査行政への結果報告基準
建築物の改修・補修原則必要一定規模以上で必要請負代金合計100万円以上(税込)
建築物の解体原則必要一定規模以上で必要解体部分の床面積合計80㎡以上
小規模な設備・内装工事建材へ手を加える場合は必要基準未満なら通常は対象外工事内容と金額で確認

改修工事の請負代金は、材料費を含む作業全体の金額に消費税を足したもので見ます。事前調査の費用は含めません。契約を分けても、同じ業者が複数の契約で行う工事は合算して判断されるので、分割で基準をかわすことはできません。

築年数だけで「アスベストなし」と判断しない

石綿が使われていたのは吹付け材だけではありません。成形板、床材、屋根材、外壁材、けい酸カルシウム板、配管の保温材にも含まれていた例があります。見た目で含有の有無を言い切れない建材も多く、調査は次の段階を踏みます。

  • 書面調査:設計図書、竣工図、改修履歴、建材の商品名や製造番号を確認する
  • 目視調査:現地で書面との食い違い、隠れた建材、印字やラベルを確認する
  • 分析または含有みなし:判断がつかなければ試料を分析するか、石綿含有とみなして対策する

2006年9月以降に着工したことを書類で示せる建築物など、法令上の方法で「石綿なし」と判断できるケースはあります。ただ、増築や改修の履歴、再利用された建材が混じっていることもあります。築年数だけで施主が結論を出すのではなく、手元の資料を調査者に渡して判断してもらってください。

事前調査から工事開始までの流れ

建築図面と建材サンプルを整理した調査机
段階実施内容施主の確認点
1. 工事範囲の確定切断・撤去・穴あけする建材を整理追加工事候補も調査範囲に含むか
2. 資格者による調査設計図書と現地目視を照合調査者の資格、調査日、対象箇所
3. 分析・判定不明建材を分析、または含有みなし検体数、分析方法、判定根拠
4. 説明・行政報告発注者へ結果説明、対象工事は電子報告報告書の受領、報告対象の該当性
5. 作業計画・施工飛散防止措置、掲示、記録、適正処分追加費用、工期、作業区画、完了記録

建築物の事前調査は、建築物石綿含有建材調査者など一定の要件を満たす人が行います。元請業者には、調査結果と作業方法を発注者に説明し、現場への備え付け、掲示、記録の保存といった義務があります。

アスベスト調査費用の考え方

密封した建材サンプルと分析依頼書類

調査費用の中身は、書面確認、現地目視、報告書作成、試料採取、分析、交通費などです。市場の見積もりでは書面・目視調査が数万円から、分析は検体ごとに数万円という例がありますが、建物の規模、調査箇所の数、検体数、分析方法、急ぎかどうかで大きく変わります。

費用項目金額を左右する条件見積書の確認点
書面・目視調査床面積、部屋数、改修範囲、図面の有無資格者、調査箇所、報告書を含むか
試料採取採取箇所、高所、復旧・養生の必要性採取と補修を分けて記載しているか
分析調査検体数、分析方法、納期1検体単価、追加検体の扱い
除去・飛散防止建材の種類、面積、作業レベル、隔離範囲養生、保護具、清掃、処分、記録

見積もりを比べるときは、「調査一式」の一行で済ませている会社ほど注意が必要です。調査範囲、検体数、報告書、行政報告、除去・処分が分けて書かれているかを見てください。工事の見積書全体の比べ方はリフォーム見積もり比較の7つのポイントにまとめています。

アスベストが見つかった場合の対応

含有が分かったからといって、すぐに家全体を解体しなければならないわけではありません。対象の建材と作業方法に応じて、除去、封じ込め、囲い込み、湿潤化、隔離、集じん、保護具、清掃、廃棄物処理といった措置を計画していきます。

やってはいけないのは、施主が自分で建材を割る、剥がす、穴を開けることです。飛散のおそれがあります。怪しい建材を見つけても触らず、施工会社か資格を持つ調査者に連絡してください。全面解体を伴うなら解体工事の費用と流れ、中古住宅を買う前の段階なら中古住宅購入+リフォームの予算も目を通しておくとよいでしょう。

見積書・契約前に確認する7項目

養生された改修現場と掲示された調査記録
  1. 工事で切断・撤去・穴あけする建材の範囲
  2. 事前調査者の資格と調査の方法
  3. 書面・目視で判断できない建材をどう扱うか
  4. 分析する検体数と、追加検体の単価
  5. 行政報告の対象かどうか、誰がいつ報告するか
  6. 含有が判明したときの追加見積もりと工期の変更
  7. 除去・清掃・廃棄物処理・作業記録の交付

契約の時点で含有の有無が確定していないなら、調査費用と、含有が判明したときに見積もりを再確認する手順を契約書に書いておきます。追加費用を口頭だけで進めないこと。工事範囲・金額・工期は書面で承認してください。

よくある質問

100万円未満ならアスベスト調査は不要ですか?

いいえ。事前調査は原則として工事の規模にかかわらず必要です。100万円は、建築物の改修工事で調査結果を行政に報告するかどうかの基準であって、調査の要否とは別の話です。

築何年の住宅で調査が必要ですか?

築年数だけでは一律に判断できません。着工年月日を示す書類、設計図書、改修履歴、現地の建材情報を資格者が確認して判断します。

事前調査は誰が行いますか?

建築物では、建築物石綿含有建材調査者など法令で定める要件を満たす人が行います。資格、調査範囲、報告書の交付方法を確かめてください。

アスベストが見つかったらリフォームできませんか?

建材の種類と作業方法に応じた飛散防止措置を講じれば工事はできます。通常の工事とは費用も工期も変わるので、別項目になった見積もりを確認しておいてください。

施主が確認すべき書類は何ですか?

調査結果報告書、分析結果、作業計画、追加見積書、工期、処分方法、完了後の作業記録などです。行政報告が必要な工事では、報告が済んでいるかも確認します。

参考になる公的情報

まとめ

覚えておくべきことは一つです。アスベストの事前調査は、改修工事の規模に関係なく原則として必要で、100万円・80㎡という数字は行政報告の要否を決める基準に過ぎません。そのうえで、資格者、調査範囲、分析する検体数、含有が判明した場合の追加費用と工期を、契約前に書面で確認しておいてください。

リフォームプラザでは、お住まいの地域に対応するリフォーム会社へ無料で一括見積もりを依頼できます。事前調査を含む見積条件を比較したい方は、お気軽にご相談ください。

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